はじめに
当院におかかりの患者さんにも、またいつも患者さん方の御紹介をいただきます先生方にも、よりよく小児科を活用していただけます様に、専門外来の詳しい御案内をさせていただきます。
当院小児科では、予防接種・育児相談をはじめ、小児科各領域の専門医による専門外来(神経・アレルギー・循環器・腎臓・内分泌・思春期)を行っております。
専門外来は学童の皆さんにも利用していただける様、また急性感染症の感染が避けられる様、午後の時間としております。専門外来のご予約はお電話でもお受け致します。小児科外来受付へお電話をください。ただし、他の先生からの紹介状等をお持ちでない場合、もしくは全くの初診の場合は、まず一般外来を受診していただいて、どの専門外来がよいかをご相談しながら決めさせていただきます。
喘息・アレルギー外来
毎週月曜14時~16時:担当/山本 剛
(完全予約制です)
【気管支喘息】
現在、小児における気管支喘息の有症率は小学生から中学生までの調査で10%前後と言われています。これは他の疾患と比較しても非常に多いものです。しかし、適切な治療および指導によって症状がコントロールされれば日常生活が制限されることなく日常生活・学校生活を送ることも可能です。
当院では、年齢等に応じて呼吸機能検査も行いながら、ガイドラインに沿って診断・評価・治療・指導を行って行きます。しかし、お薬の処方をしてもお薬を飲む子どもたち、そしてそのご家族の治療に対する理解がなければ十分な効果は期待できません。そのため当科では服薬を含めた指導に力を入れています。
また乳児期から発症の子どもたちにおいては、気管支炎や肺炎など気道感染症が契機となることも多く厳密に気管支喘息(乳児喘息)と診断することには難渋します。一般的に乳児では、喘鳴(ゼイゼイ)のエピソードが3回以上ある、両親の喘息の既往がある、アトピー性皮膚炎の既往がある、ハウスダストやダニなどの吸入抗原(アレルゲン)に対する特異的IgEが検出される、などといった評価を行い総合的に行います。
気管支喘息に悩むお子さんたちの生活が少しでも健やかにおくれるようにお手伝いしたいと思います。
【食物アレルギー】
食物アレルギーは乳児期よりみられ、卵・牛乳・小麦・大豆・エビ・カニなどに対するアレルギーが多くみられます。また、乳児ではアトピー性皮膚炎との合併が多く、母親が摂取した食品から母乳中に高原が移行することで症状が悪化することもあり注意が必要です。このためアレルギー検査を行いながら原因物質を推定し、診断のための食物除去試験(母親の食物除去も含む)を行い症状の改善を確認します。必要に応じて診断のための食物負荷試験を行い診断します。(*アナフィラキシー反応などが予想されるときなどは省略します。)
1〜2歳を目安に症状の経過・アレルギー検査結果などを参考に除去食療法および代替食品による選択回転食などの栄養指導を行い、消化管機能の成熟をみながら除去食療法の解除を試みます。病院にて(場合によっては入院で)除去食解除のための食物負荷試験を行います。
お子さんたちがよりよい食生活が送れるようにお手伝いします。
神経外来
第1,3月曜15時~17時:担当/市堰 浩
毎週木曜14時~17時:担当/神道 育世
神経外来で取り扱う病気は沢山あります。てんかん、熱性痙攣(ひきつけ)、脳性マヒ、自閉症、知恵遅れ、登校拒否、家庭内暴力など広範囲にわたっています。
「てんかん」などの痙攣発作を主症状とする病気については、最近抗けいれん剤と呼ばれる薬が進歩したことにこれらの薬が体の中に入ってどれだけ効いているかを正確に調べられるようになったため、かなり治療効果が現れてきています。
また自閉症や脳性マヒについても、訓練や生活指導によって長期的予後はかなり変わると言われています。登校拒否や家庭内暴力など行動面、心理面での問題についても小児神経学の立場に沿って何らかの助言や援助が可能だと思います。
この他にも神経外来で治療が出来る可能性のある病気は、少し言葉が遅い、少し歩き方がおかしいといったごく軽いものから神経難病と言われるものまで数えきれない位あります。これらについトも、検査を積み重ねる事により正確な診断を下し、より有効な治療をめざしていきます。
以上のような病気について相談したいと思っておいでの方は神経外来を受診して下さい。
また神経外来では、小児期に発症した疾患についてはその後成人に至っても同一の診療科で経過を追っていくのがたてまえとなっています。
ですから、年齢の枠にあまりとらわれず受診して下さいますようお願い致します。具体的には、20歳台位までは診せていただけるものと思います。
循環器外来
第3水曜14時~17時:担当/脇田 傑
火曜:担当/門間 和夫
「生まれた時元気だったから、子供で心臓病なんかなるわけない」とお思いですか?また逆に「心臓に雑音がある」「不整脈がある」などと病院で言われると一般ではとっても恐ろしい事のように思われるかもしれません。確かに中にはすぐに緊急治療が必要な病気もあるのですが、ほとんどはそうではありません。しかし、激しい運動をしないようにしてゆっくりと治して行かなければならない病気なども多いです。まずはどんな病気なのかを知らなければなりません。
今は普通でも突然になってしまう心臓病があります。川崎病や心筋炎、不整脈などがそうです。ドキドキと動悸がする・ちょっとした運動で息切れをするようになった・意識を失って倒れたなどは心臓が関係している病気の事があります。そのような方に心電図・24時間心電図・超音波診断装置などの検査を行って迅速な診断を行っております。とくに超音波画像診断装置(=超音波エコー)は傍らにあるために、その場での診断が可能です。
生まれつき心臓病がある方には、病状に応じて治療を行っています。症状が軽い方は定期的に外来にて処方・検査などを行います。もし、入院しての検査が必要な方の場合、東大附属病院等にて心臓カテーテル検査などを行います。さらに手術が必要な患者さんは東大附属病院胸部外科にて手術を行っています。手術後は当院の循環器外来にて経過を診ております。
病気のことや治療方針などで疑問がありましたら、積極的に質問して下さい。私達は「患者さんにとってどれが最善で最良であるか」をモットーに方針決定を行っているからです。
腎臓外来
第2水曜14時~17時:担当/中村 佳恵
子供の腎臓の病気は、腎炎・ネフローゼ症候群・尿路感染症が代表的ですが、それ以外にも健診や学校検尿で偶然、血尿や蛋白尿が見つかる事もあります。このような腎臓の病気に対して、日常生活の指導を含めた対策・治療を考えてゆきます。大人では、慢性腎不全といった腎臓疾患はよく見かけますが、実はこれらの大人の病気の原因がすでに子供の頃から症状の出ない状態で始まっている事もあるのです。このような観点から子供達の将来を配慮した外来診療を行ってゆきたいと考えます。
内分泌外来
第1or3週月、毎週金曜14時~17時:担当/田苗 綾子
主に"背が低い" "太りすぎている" "生理がきちんとこない"といった一般の方はあまり病気とは考えない(実際にも病気のことは少ないのですが)
症状の子どもたちの診察を担当しています。現在のように子どもが伸び伸び生活することが難しいストレスの多い社会では、ちょっとしたホルモンのバランスのくずれから色々な症状をもたらすこともあります。大人にみられる生活習慣病(肥満や糖尿病)の低年齢化も問題になっています。
低身長がある場合、まず成長曲線(外来にあります)に今までの身長と体重を記入してお持ち下さい。すぐに精査が必要かどうかを評価することができます。"いつか大きくなる" と思っていたら(本当は治療ができたのに)背を伸ばす時期を逃してしまったという場合もあります。また、親が低いからとあきらめていたら検査で成長ホルモンの不足が見つかり、治療で大きくなったということ烽ります。
甲状腺の病気では働きが低下しているために言葉や成長が遅かったり、反対にホルモンがたくさん出ると"落ちつきがなくなって学校の成績が落ちる" ということもあります。何かどこかおかしいと感じたら一度病院にいらしてみて下さい。"病気ではない" ことがはっきりすれば親子ともに心の安定が得られることでしょう。
思春期外来
第2or3月曜14時~17時:担当/阿部 知子
「何才までが小児科ですか?」、よく聞かれる質問ですが、通常病院の窓口では中学生までは小児科、それ以上は内科で受けています。でも実は思春期といわれる10才頃から20才前後迄は、身体も心も発達途上、即ちさかんな変化の真最中で、自分ではどう対処してよいか分からない色々なことがおこります。
心悸亢進、反復頭痛、立ちくらむ、生理不順、など身体の問題から、不登校、摂食障害、不安発作などの精神面も含めた不調迄、御本人や御家族に必要な援助を共に考えます。
この一年、特に女の子達の拒食・過食、また男女を問わずいわゆる自律神経系の不調、そしてやや男の子に目立った不安神経症などの患者さんが受診されました。
いずれも早期の御相談により、身体症状の著しい悪化(とりわけ拒食によるるいそうや過食による消化管障害)や精神症状の固定化を未然に防止出来る場合も多いと思いますので、早めの受診をお勧めします。
こども漢方外来
毎週火曜日・水曜日13時~16時:担当/高蜂 紀子
「こどもが漢方薬なんか飲めるの?!」と驚かれる方もおられるでしょうが、心配ありません。
漢方薬は、赤ちゃんでも飲めます。むしろ、体の不調を小さい頃から漢方薬で治療しておくことは、
こどもの成長にも良いことです。
漢方診療では、病気とはいえないような体調不良、つまり病気の一歩手前の状態(未病)を治療
することができますので、気になる症状のある方はお気軽にご相談ください。
漢方診療は次のような方にオススメです。
・通常の治療ではよくならない病気にお悩みの方。
(難治性の喘息やアトピーなど)
・つよい薬を使わずに治したい病気がある方。
(便秘、夜尿、乳児湿疹、アレルギー性鼻炎など)
・病気じゃないかもしれないけど、治したい症状がある方。
(かぜをひきやすい、おなかをこわしやすい、冷え性、肩こり、夜泣きなど)
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